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事業所得の赤字で課税所得を減らす

2009 年 10 月 8 日 コメントはありません

昨日の投稿の、課税所得の計算プロセスから節税ポイントを理解するでは、給与収入から課税所得を計算するプロセスと、損益通算の概要を説明しました。今回は、損益通算の具体例として、給与所得を事業所得の赤字で相殺する方法を紹介します。

損益通算の説明に先立って、まずは事業所得の計算方法を理解する必要がありますが、計算式は以下の通りです。

事業所得の計算式:
[事業所得]=[事業収入]-[必要経費]

(なお、必要経費の他に青色申告特別控除などが収入から控除できますが、事業収入より必要経費が大きい場合は使用できないため、今回は説明の対象外とします。詳細は、国税庁の事業所得の課税のしくみなどを参照してください。)

ではここで、事業所得を赤字として申告し、減税されるまでの手順を説明します。

1. 事業内容を決める
不動産の貸付(不動産所得)や山林の譲渡(山林所得)を除き、継続的に収入が得られるものを事業とします。(私は、資産運用コンサルティング業としています。)

2. 事業内容を税務署に提出する
1. で決定した事業内容を個人事業の開廃業等届出書に記載し、税務署に提出します。

3. 当年の事業収入と必要経費を記録する
事業収入は文字通り事業から得られた実際の収入額ですが、必要経費は多岐に渡り、代表的な例として次のものがあります。(必要経費についての基本的な考え方は、国税庁のやさしい必要経費の知識などを参照してください。)

  • 通信費(電話代、インターネット回線使用料、郵送料)
  • 事務所家賃(居住地と事務所が併用の場合は、家賃総額のうち3、4割程度が普通)
  • 水道光熱費(こちらも居住地と事務所が併用の場合は、総額のうち3、4割程度が普通)
  • 旅費交通費
  • 事務用品費
  • 租税公課(収入印紙代、固定資産税、事業税など)
  • 交際費
  • 支払保険料
  • 書籍代
  • 会議費(カフェ、レストランなどでの打ち合わせ費用)

ここでは、普通に生活していて消費するものの中で、事業に関連するものとして経費計上できる項目が、節税のポイントになります。

4. 翌年の3/15までに確定申告をする
3. で記録した事業収入、必要経費を基に事業所得を計算し、確定申告書を作成します。具体的な作成方法については、国税庁の確定申告書等作成コーナーなどを参照してください。

5. 所得税の還付と住民税の減額を確認する
4. の申告内容に問題がなければ、確定申告の数週間後に所得税が還付され(通常は銀行振り込み)、6月以降に支払う住民税が減額されます。

※給与所得者が事業を行う場合は副業扱いになることが大半のため、勤め先の就業規則などをご確認の上、実施される際は自己責任にてお願いいたします。また、今回は節税に焦点を当てた記事としていますが、節税を目指すべき最終目的としているわけではありません。副業を始めて数年間の初期段階では事業所得の赤字による節税を利用しつつ、徐々に継続的に事業を発展させ、収入(所得)を最大化することが重要だと考えています。

【参考】
今回の内容は、ファイナンシャル・プランナーや税理士の資格の勉強をされた方ならご存知かもしれませんが、一般の方にもわかりやすく説明した書籍として、只野範男氏著書の『「無税」入門―私の「無税人生」を完全公開しよう』が参考になります。税制の基礎や、税務署に対する心構えなども記述されています。

「無税」入門―私の「無税人生」を完全公開しよう

著者/訳者:只野 範男

出版社:飛鳥新社( 2007-10 )

定価:¥ 1,200

Amazon価格:¥ 1,200

単行本 ( 115 ページ )



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課税所得の計算プロセスから節税ポイントを理解する

2009 年 10 月 7 日 コメントはありません

昨日の投稿の、会社で働く目的を再確認するでは、給与以外の副収入の収入源としては、株式投資などの資産運用や、インターネット・ビジネスなどの事業を選択する必要があるとお伝えしましたが、今回は事業を選択した際の副次的なメリットについて紹介します。

結論から述べると、事業としてインターネット・ビジネスなどを行った場合は、支出した費用のうち経費として処理できる項目が増え、サラリーマンやOLなどの給与所得者でも税金を減らすことができます。給与所得者は、勤め先の会社などが年末調整を行ってくれるため、基本的には確定申告は不要であり、徴税されるがまま、というのが一般論です。しかし、事業所得などの特定の所得が赤字である場合、給与から差し引かれた所得税が還付され、住民税が減額されます。

具体的にそれらの税金を減らす方法を理解するには、給与所得者の課税所得の計算方法と、課税所得を減額する損益通算の仕組みについて理解する必要があるため、以下に順に説明します。

まず、会社から支払われる給与収入に対する給与所得は、1. の式により計算されます。

1. 給与所得の計算式:
[給与収入]-[給与所得控除]=[給与所得]

ここで、給与収入は一般的に『額面』と呼ばれる金額であり、諸々の金額が控除される前の、会社が付与する額を指します。なお、給与所得控除は、給与収入の額に応じて一定の値になります。つまり、給与収入の額が決まれば、それに応じて給与所得が決まります。

続いて、1. の式から導かれた給与所得から、各種の控除を差し引いて、課税所得が計算されます。

2. 課税所得の計算式:
[給与所得]-[社会保険料控除]-[人的控除]=[課税所得]

(その他に、生命保険料、地震保険料、医療費、雑損、寄付金などの控除がありますが、基本的には小額であり、主題から外れるため今回は説明の対象外とします。)

ここで、社会保険料控除は実際に給与の中から支払った社会保険料の金額、人的控除は家族の構成に応じて定められる金額です。つまり、ここで計算される課税所得も、給与所得が決まればそれに応じて一意に決定されます。

さらに、この課税所得に応じて、一定の計算方法により所得税が決定されます。(住民税もほぼ同様)

3. 所得税の計算式:
[課税所得]×[税率]-[課税所得の額に基づく一定金額]=[所得税]

1. ~3. の式のポイントとしては、1. の給与収入が決定すれば、それに応じて所得税までがほぼ一意に決定される、ということです。

それでは、ようやくここで本題です。2. で計算される課税所得は、損益通算が適用できる事業所得が赤字であった場合は、さらに大幅に減額することができます。(その他に、不動産所得、山林所得、譲渡所得でも損益通算は適用できますが、今回は説明の対象外とします。)

事業を始めた直後は収入が安定せず、生活費を含めた経費が事業収入を上回る、つまり事業所得が赤字になることが通常です。次回以降では、その事業所得の計算方法や損益通算の仕組みを具体的に説明します。
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【追記】事業所得の計算方法、損益通算の仕組みに関する説明を投稿しました。

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